PRODUCT製品紹介:Autodesk Fusion(Fusion360)コラム記事

Autodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチの使い方 基本的な操作と立体を作る方法

最終更新日:2024.11.26 / 公開日:2020.11.06

Autodesk Fusion (Fusion360)にはマウスで立体的な図面を手軽に作成できる「3Dスケッチ機能」が搭載されています。3Dモデリングをするうえでは基本中の基本とも言える操作ですが、2DのCADしか使っていなかったという方にとっては少し難しい印象かもしれません。

そこでこちらでは、この3Dスケッチの概要や、基本的な操作方法、実際に立体を作るための方法をご紹介します。要領が掴めればそこまで難しくはありませんので、ぜひチャレンジしてください。

fusion360 3D スケッチ_02.jpg

Autodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチとは?

3Dスケッチとは、Autodesk Fusion (Fusion360)で立体(3次元)的に3Dスケッチを作成できるCADの機能です。XY・YZ・ZX軸それぞれの平面にスケッチを描けます。また、軸を傾けることで、これらのいずれとも並行ではない別の面へスケッチの作成も可能。平面上に描いた形状の頂点を基準として線分で結んだり、自由曲面を描いたりするデザインにも簡単に対応できます。

コマンドの利用で作業を効率化

実際に3Dスケッチを作成する際には、特定の形状を簡単に作成できる「コマンド」を使用すると便利です。Autodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチには、以下のようなコマンドが用意されています。

・ パイプ:スケッチ(軌道)に沿ったパイプ形状を作成
・ スイープ:断面を軌跡に沿って移動させた形状を描写
・ パッチ:閉じたスケッチから厚みのない形状を作成
・ パス上のパターン:スケッチの形状を曲線に沿ってコピー
・ ロフト:複数のスケッチをつなげて変化する断面を作成

Autodesk Fusion (Fusion360)で3Dスケッチを作成する際は、こうしたコマンドを活用すると効率的に作業を進めることができます。

2020年のアップデートでより便利に

Autodesk Fusion (Fusion360)では立体的なスケッチ自体は当初から可能でしたが、2020年3月10日のアップデートにより改良され、以前よりも直感的に使いやすくなりました。以前のバージョンではひとつの平面から他の平面に移動する際に作業が必要でしたが、バージョンアップ後にはマニピュレータの軸を回転させていつでも任意の平面・角度にスケッチが描けるようになっています。

3Dスケッチの使い方と注意点

次に、作業の開始方法や線分の描き方、作業の終了方法などAutodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチの基本的な使い方について解説します。また、3Dスケッチを使ってモデリングを行うでの注意点についてもご紹介しますので参考にしてください。

3Dスケッチの基本的な使い方

まずは3Dスケッチを使う準備から。はじめに、画面左上のツールバーから「スケッチを作成」をクリックします。その後、スケッチを描きたい平面を選択します。右側に表示されている「スケッチパレット」のオプションから、「3Dスケッチ」のボックスにチェックが入っていることを確認してください。チェックが入っていない場合は、クリックしてチェックを入れます。ここまで来たら、次に上部に表示されているコマンドを適宜選択して線分や形状を描いていきます。

マニピュレータでは、XY・YZ・ZX平面のなかから作業する平面をすぐに切り替えることが可能です。線分を描いている最中に角度を変更することもできます。

スケッチが完了したら右上の「スケッチを終了」をクリックしてください。

3Dスケッチで使用できるスケッチコマンド

Autodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチでは以下のようなコマンドで図形を描きます。また、特定の部分に丸みをつける、勾配をつけるといった任意の修正・編集も可能です。

● 線分
● 長方形
● 円弧
● ポリゴン
● 楕円
● スロット
● スプライン
● 円錐曲線
● 点
● オフセット

注意点

Autodesk Fusion (Fusion360)の仕様上、線分が同一平面上で閉じていなければプロファイルとして定義されません。形状が青く網がかっていなければ、プロファイルとして定義されていないことを意味します。この状態では、スケッチを立体化する「押し出し」のコマンドが使用できません。

また、同一の平面上にスケッチを作成したい場合は、ピボットの位置に表示されているマニピュレータが邪魔になることがあります。右側のスケッチパレットの「3Dスケッチ」のチェックを外すとマニピュレータがポップアップしなくなるため、同一平面上の作業が続く場合はマニピュレータの表示を消してスケッチを作成することをおすすめします。

3Dスケッチで作成した形状を
立体にするには?

3Dスケッチを利用して作成した形状がプロファイルとして定義されない場合があります。以下ではそうした形状を含め3次元のモデルにする方法をご紹介します。

「パッチ」を使用する方法

閉じているプロファイルを面でふさぐことができるコマンドです。スケッチモードでスケッチを作成し、作業スペースを「パッチ」に切り替え、複数の曲線・形状のエッジに「パッチ」のコマンドを適用します。さらに「ステッチ」のコマンドを適用すると、形状のボディの中身が詰まった状態(ソリッドな状態)になります。

「スイープ」を使用する方法

円の断面を軌道に沿って描きたい場合は、「スイープ」のコマンドを利用します。任意の線分をスケッチモードで描き、さらに線分の一端に適当な円を描きスケッチを終了してください。その後、メニューから「スイープ」のコマンドを選択しましょう。「プロファイル」に描いた円を、「パス」に線分を指定してください。「OK」をクリックすると、線分が円の断面が線分の軌道に沿って描かれた立体へと描画されます。

Autodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチをフル活用するならサポートの
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バージョンアップしたAutodesk Fusion (Fusion360)の3Dスケッチ機能は直感的な操作が実行できます。慣れれば、希望の3D図形をすぐに構築できるでしょう。一方、プロファイルの概念など、最初に身に付けなければならない知識などもあります。

当社では、3Dスケッチをはじめ、Autodesk Fusion (Fusion360)の機能を存分に活用していただくためのサポートサービスを提供しています。電話やメール、FAXによるリモートサポートを行っておりますので、ぜひご活用ください。

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