CADの中間ファイルとは?取引先とのやりとりに欠かせないフォーマット

2019年07月30日(火) 更新

CADには多くの種類があり、「どんなCADが自部門にあっているか」もそれぞれに異なります。しかしせっかくCADでデータを作っても、関連するほかの部門とデータの互換性がなければ設計効率が悪くなるため注意が必要です。この問題を解決するためCADには中間ファイルというデータ形式が用意されています。

この記事では、CADを利用する場合になぜ中間ファイルが必要になるのかをはじめ、具体的な中間ファイルの種類や中間ファイルを活用しながら設計するのにおすすめのCADについてご紹介します。CADの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

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「CADの中間ファイルとは」

まず、CAD以外ではあまり聞きなじみのない中間ファイルとはどのようなものなのかについて紹介します。

中間ファイルの意味

中間ファイルとは異なるCAD同士のデータであるデータをやりとりするために必要なファイル形式です。CADは非常に多くの種類があり、それぞれのソフトウェアとしての構造(カーネル)が異なります。例えば、「メモ帳」で書いた文書は直接Microsoft Wordに読み込みできるので「データの互換性がある」といいます。

しかし、異なるCADソフト間では互換性がなく、データが開けないおそれがあるのです。Power Pointで作成した画像をExcelに貼り付けるためには、いったんjpegなどの画像形式にデータを変換するひと手間が必要です。

このひと手間の部分が「中間ファイル」と呼ばれるデータの役割で、異なるカーネルで作られたCADデータを翻訳するような働きがあります。異なるCAD同士でも2DCADデータの場合互換性があることも多いですが、3DCADデータでは、中間ファイルが用いられることが多い傾向です。

3DCADの中間ファイルが使われる場面

設計も製造も自社内で行っている場合には、それぞれの部門で同じCADを使っていることが多く、中間ファイルがそもそも必要ありません。一方、取引先が複数ある場合やデザイン会社から意匠面を受け取って設計をする場合、CAEやCAMと連携する場合などは中間ファイルへ変換をして3DCADデータのやりとりをすることが多い傾向です。

中間ファイルは、データの目的に応じてさまざまな形式があり、どのような形状を変換したのかによって変換精度が異なります。そのため、中間ファイルはもともとのCADで作った形状を完全な状態で渡せるとは限りません。

形が入り組んでいる形状や複雑な自由曲面ある形状などは、中間ファイルを別のCADで読み込んだ際にデータが部分的に欠落してしまうケースもあります。その場合には、寸法を微調整したり、欠落した形状を補完したりする加工が必要です。

「CADの中間ファイルとして用いられる主なファイル形式」

中間ファイルもCAD同様多くの種類があり、取り扱える情報もソリッドだけでなくサーフェス、図面、基板情報、点群などと幅広いです。まずは、その中間ファイルが扱える情報を知ることが大切です。また、仮にソリッドが扱える中間ファイルが必要だとしても、CATIAはx_t(Parasolid)形式の中間ファイルが読めません。

そのため、STEPを使うことが多いなど、CADと中間ファイル同士の相性もあります。ここでは代表的な中間ファイルについて紹介します。

STEP(STP)

ISO(国際標準化機構)で規格化されたデータ形式のため、互換性のあるCADが多く使用される頻度、変換精度が高いのが特徴です。主に中身の詰まったソリッドデータのやりとりなどに使われていて、3DCADデータではこの形式が用いられています。

IGES(IGS)

ANSI(米国規格協会)で図形の情報をASCIIで表現したファイル形式で、主に2DCADデータや3DCADのうち曲面形状であるサーフェスデータの変換を得意としています。自動車産業では、STEPと共に一般的に用いられている中間ファイルの形式です。

DWF・DXF・DWG

オートデスク社が開発したCADのデータ形式です。それぞれDWF (Design Web Format)、DXF (Drawing Exchange Format)、DWG(drawing)の略で、主に2D図面の中間ファイルとして用いられています。もともとDWGはAutoCADのデータ形式で、2Dまたは3DCADデータが扱えます。

より互換性を高め一般的な2DCADの中間ファイルとして広く活用されているのがDXF、デザインレビュー機能をより拡充したのがDWFです。

SIMA

JSIMA(日本測量機器工業会)が規格化した中間ファイルの形式です。測量データの共通フォーマットとして、測量計算ソフトなどで作成したカンマ区切りの位置情報データをCADに取り入れる際に多く用いられています。

IDF

IDF(Intermediate Data Format)データは、電気系のCADで作成した基板外形やパターン、電気部品の形状や位置などを機械系のCADに渡す際に広く用いられる中間ファイルの形式です。

PTS

ある製品を3Dスキャナーなどで撮影して点群データとしてCADに取り込む際の中間ファイル形式です。リバースエンジニアリングとしての利用が期待されています。しかし、各点の位置関係に形状としての関連づけがない点に注意が必要です。

「中間ファイルの使用に役立つおすすめの製品」

最後に中間ファイルを使った設計におすすめのCADについて紹介します。

製品名 ZW3D

主な特徴
製品設計や治工具設計に便利な3D形状や図面作成機能があるほか、点群データの読み込みや金型作成支援機能、CAM機能などが搭載されたCADです。標準でCATIAなどのデータを中間ファイルに変換せずに開く機能があるため、受け取ったデータが壊れるリスクを最小限に抑えられます。

また、直接データが読み込めない場合は多数の中間ファイルに対応。仮に、中間ファイルを経由して開いた形状に面落ちや面化けがあるなど、データの品質が悪い場合でもヒーリング機能で簡単に問題箇所が修復できます。

さらに、アウトプットとして中間ファイルに出力することも可能なので、他のCADとのデータの授受もスムーズです。

「中間ファイルの特徴を踏まえてCADを選ぼう」

異なるCAD同士でデータをやりとりする場合には、中間ファイルへの変換が必要になることがあります。中間ファイルは、多くの種類がありそれぞれに特徴があります。CADの導入を検討する場合、クライアントをはじめ設計部門、量産部門など関連する部門同士でCADデータがやりとりできるかを確かめておくとよいでしょう。データ変換を伴わない方が安心ではありますが、中間ファイルを活用することで自部門でより使いやすいCADが選定できたり、費用負担を軽減させたりできるかもしれません。

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