1990年、アップル製PC「マッキントッシュ」版のCAMソフトウェアにて、マウス操作を取り入れたCAMの開発・普及に先駆的に携わる。以降、2次元から3次元CAMまで、多くのCAD/CAMソフトの開発および販売に携わり、金型加工や部品加工、多軸加工など、幅広い製造分野に精通。
ポストプロセッサ/加工シミュレーションに加え、切削加工現場のデータ通信システムにも精通。過去には職業訓練校の臨時特別講師を務め、現在も全国のCAMユーザーを技術支援・運用改善でサポート。
最終更新日:2024.11.19 / 公開日:2020.07.27

同じ製品をいくつも作るときに決まった型がなければ、毎回サイズ通りに穴をあけるなど、一から作る必要があります。しかし、金型を使うことで効率よく製造できるのです。旧来は、その金型を手作業で作成していましたが、現在はCADやCAMソフトを用いることが一般的となっています。
では、ソフトを使うことでそのようなメリットがあるのでしょうか。この記事では、金型製作にソフトを利用することでのメリットと、実際に選ぶ際のポイントを詳しくご紹介します。
金型とは、製品を成形加工するための型のことで、金属材料を用いて作られます。自動車のボディや電子機器など、さまざまな部品の作成に金型は利用されるため、製造業においては欠かせない道具です。古くは、手作業によって作られていましたが、近年はコンピュータや製造技術が大きく発展したことにより、工作機械やCAD・CAMに入力し設計、製造されることが増えました。
また、金型は異なる機能を備えた複数の部品によって構成されています。例えば、上下型の位置関係や加工する材料の位置を決定するための部品やプレス加工に必要な機械に取り付ける部品などさまざまです。金型を形成するためのプレス加工では、それらの部品が効率的に動くことで可能となっています。
製造する製品の素材によって成形方法は異なるため、金型の種類を使い分ける必要があります。主な分類は次の通りです。
鋼板や非鉄金属といった材料を加工するプレス金型は、自動車や電化製品だけでなく、雑貨などさまざまな部品を作るために利用されます。
棒鋼材や非鉄金属を材料に用いる鍛造用金型は、建築機械や自動車のコアとなる部品に用いられます。
アルミ合金を材料に用いる鋳造用は、工業用部品や農業機械に利用する部品の製造に活用されます。
アルミ合金や亜鉛合金を材料に用いるダイカスト用は鋳造型の一種です。主に自動車のエンジンやカメラの部品などの製造に利用されます。
プラスチックを材料に用いるプラスチック金型は、テレビや家電製品を製造する際に主に利用されます。
ガラス材料を用いるこの金型は、ワインやビールのボトル、食器を製造するために利用されます。
天然ゴムや合成ゴムを材料に利用するゴム用金型は、工業用や自動車の部品といった製品に用いられます。
旧来の金型設計は手作業によって行われていましたが、現在はCADやCAMを用いることが一般的です。これらのソフトウェアでは部品図や工具経路をデータとして保存できるため、図面を簡単に共有できます。
また、設計や生産にかかる時間を短縮できるだけでなく、設計を統一化できるため品質も向上し、ミスが起こりづらいです。さらに、作業効率が上がると労働時間も短くなり、人件費の削減も期待できます。そのため、CADやCAMを用いることで設計効率、生産効率、生産品質の向上を実現可能です。
3DCADでは、公差を考慮したモデリングや設計が簡単に行えるため一般的に使用されています。なかには、2DCADを用いるケースも存在しています。そのため、2Dと3Dのどちらにも対応したCAD・CAMソフトを選ぶことが無難です。
また、ソフトによって搭載している機能が少し異なるため、自社の課題を把握したうえで、必要な機能を備えたソフトを選びましょう。取引先とデータを共有するケースがある場合は、対応できるソフトを選ぶことも大切です。
主な特徴
PowerSHAREでは、金型に用いられるツールを複数利用できます。これらのツールは複雑な形状であってもコアとキャビに分類することが可能です。また、搭載されている電極機能を利用すれば、電極モデルも簡単に自動作成できます。
さらに、金型ベースの設計を強力にサポートするカタログが組み込まれているため、パーツを選択することで簡単に追加できるのです。PowerMillは、同社が提供するCAMソフト「PowerSHAPE」で作成した形状をそのまま移行できます。さらに、高効率の荒加工により加工速度が向上すると、工具の寿命を延ばすことができるため、コスト削減につながります。
主な特徴
工作機械メーカー株式会社牧野フライス製作所によって開発されたFFCAMは、研究やノウハウが反映された金型特化のCAMソフトです。設計機能は付いていないものの、作業を効率化するための機能が多数搭載されています。例えば、FFCAMには面貼り機能が搭載されているため、CADで読む込みをせずに製品モデルの修正が可能です。
また、パスアシスト機能では加工範囲の変更といったパスの変更もワンクリックで行えます。また、CATIA V5などのデータをそのまま読み込めるため、別のフォーマットに保存する必要がありません。
金型設計は、製品を効率良く製造するために必要な方法です。旧来は手作業によって金型を作っていましたが、形状が複雑な部品を作るためには高い技術を要します。そこで、CADやCAMといったシステムの連携により、簡単に設計することが可能になりました。
また、データとして保存できることで共有も可能です。このように、CADやCAMを利用し、設計者の人為的なミスが減ることで、作業時間が短縮され、コストの削減が期待できます。ソフトの導入を検討している場合は、今回ご紹介したポイントを押さえたうえで選びましょう。