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3次元CAD/CAMとは?導入前に確認したいメリットとデメリット

最終更新日:2022.04.21 / 公開日:2022.03.18

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製造業などのものづくりの世界において、かつてCAD/CAMといえば、平面図の作成、2次元のNCデータの作成をするために用いられていました。しかし、近年では技術の発達によって平面軸であるX座標、Y座標に加えて、高さであるZ座標を加えた3次元で設計をして、NCデータを作成することができるようになりました。これによって、1度の作業工程の作業内容が増え、より精度の高い加工物を作り出せるようになったのです。ここでは、3次元CAD/CAMの基本について、ご紹介します。

3次元CAD/CAMの基礎知識

そもそも、CAD/CAMとは何でしょうか?3次元CAD/CAMとはどのようなものか、ご紹介します。

CAD/CAMはCADとCAM両方の機能が使えるシステム

CAD/CAMというのは、CADとCAMの両方の機能が使えるシステムのことをいいます。もともとは、CADとCAMが別々になっているソフトだったのですが、近年では独立したものだけではなく、CAD/CAMと複合したシステムとして販売されているケースも増加傾向です。金型や製品の設計から加工までの一連の流れをすべて行うことが多いため、このようになっています。

CAD/CAMさえあれば加工物の設計から、工作機械に流し込んで工具定義や切削、穴あけなどを行うためのツールパスと呼ばれるNCデータ作成までを一つのシステム内で完結させることができるのです。また、機能としては、CADとCAM両方の機能が独立して存在しているため、取引先などが作成したCADデータを読み込んで、加工プログラムを作成することもできます。ソフトが違っていても、互換性を持っているものも少なくないので、幅広い使い方ができるのが魅力です。

3次元CAD/CAMとは

CAD/CAMとまとめて説明しましたが、CAD/CAMは2次元と3次元の2種類が存在します。2次元 CAD/CAMは、平面上の製図だけにとどまりますが、3次元CAD/CAMは、立体空間上に製図を行い、工作機械の加工プログラムを作成できるCAD/CAMです。複数軸を同時に干渉させずに座標軸を入力して制御できるので、より複雑な加工物を作成できるようになります。以下に、より詳しくご紹介します。

3次元CAD(3DCAD)とは

2次元CAD(2DCAD)では、平面上で図面作成していきます。つまり、紙の製図用紙状に図面を引いていくのと同じような扱いとなるのです。一方で3次元CADは、立体空間上に製図をしていくため、より視覚的にわかりやすく立体構造物を製図していくことが可能となります。

3次元CAM(3DCAM)とは

3次元CADで作成した3Dモデルから、NC工作機械用のNCデータを作成するためには、3次元CAMでないとデータを作成することができません。また、加工プログラムを実際に実行する前に、加工方法や仕上がりについても検討が可能となるでしょう。

3次元CAD/CAMを導入するメリットとデメリット

3次元CAD/CAMを導入することで、どのようなメリットやデメリットがあるのか、確認していきましょう。

3次元CAD/CAMのメリット

CAD/CAM自体のメリット

加工プログラムをデータとして、コンピュータ上に保存できるので過去に使用したデータを修正して設計変更をしたり、過去データを活用して新たな加工プログラムを作成したりすることも可能です。また、CAD/CAMはNCデータを作成して工作機械に流し込み加工工程に移る前に、PC上で動作シミュレーションをすることができます。

これによって、実際に作業行う前に機械の動作やできあがりの加工物の計上を確認することが可能です。さらに、複雑な計算はコンピュータが行ってくれるため、手間やミスの削減にもつながるでしょう。ある程度の操作知識があれば、特殊な形状の加工も可能です。そして、加工時間の見通しもコンピュータ上で確認できるので、顧客納期の調整も容易になります。

3次元であることのメリット

2次元の場合、正面、側面、そして上面といったように、複数に分割して製図をしなければなりません。経験がある人でないと、できあがりの成果物のイメージをつかむことができないため、正確に加工することが難しいです。しかし、3次元であれば、立体的にデータを作成し、確認することができます。

十分な知識がなくても、できあがりを想像しやすいというメリットがあるでしょう。また、3Dモデルから2次元図面を作成することができるのも魅力です。DXF、STEP、IGES、SAT、STLなど、さまざまなファイル様式に対応しているものも少なくありません。

3次元CAD/CAMのデメリット

3次元CAD/CAMは、設計の手間を大幅に削減することができます。個人の設計能力が低下する恐れがあるでしょう。それに対して、2次元CAD/CAMに比べるとモデルの入力が複雑になるので、ある程度勉強しないと操作できない可能性があるため注意が必要です。また、現時点においても2次元CAD/CAMを採用している企業は少なくありません。取引をする際に、効率が悪くなってしまうリスクがあるでしょう。

迅速なプログラミングで3次元データを設計できる「FeatureCAM」

「FeatureCAM」の魅力

3次元データのモデリングや加工プログラムを作成したい場合、「FeatureCAM」がおすすめです。

「FeatureCAM」は、全自動認識でNCデータをすばやく作成ができるため、使い方次第でプログラミングの時間を大幅に短縮することができます。これによって、作業効率を大きく向上させることができるでしょう。また、複雑な加工をする際にもメリットが大きいです。「ナビゲーションシステム」という機能があるため、複雑な加工をする際にも順番にわかりやすく作業できます。

また、難しいプログラムがある場合は、問い合わせをすることで手厚いサポートを受けることができるでしょう。幅広い加工にも対応しており、2次元フライス加工、3次元フライス加工だけではなく、複合旋盤加工機や工具軸を含む同時5軸加工などにも対応可能です。もちろん、作成した3次元CADデータから2次元加工用のNCデータも作成できるので、さまざまな工作機械に対応させることができます。

「FeatureCAM」の製品情報

CATIAやNX、SOLIDWORKSなど主な3DCADデータを標準で読み込み可能です。読み込んだデータに対して、そのまま加工データを作成することができます。特に、穴加工や2次元の加工などは自動で認識できるので、即座に最適な加工データを作成することもできます。また、ソリッドモデリング機能が搭載されているので、FeatureCAMで3Dモデルデータを作成し、そのモデルに対して加工データを作成することもできます。

「3次元CAD/CAMで効率化を」

3次元CAD/CAMを導入することで、加工プログラムをデータとして保存できるようになるだけではなく、視覚的に設計図が理解できるようになります。また、それだけではなく、プログラムをコンピュータ上でチェックできるなど、作業効率をかなり向上させることが可能です。

モデル入力が複雑になる、導入していない企業があるなどのデメリットがあるものの、かなりの業務効率化となるので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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