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プランジ加工の特徴とは?トラバース加工との違いとメリット

最終更新日:2022.08.23 / 公開日:2018.08.17

CAD/CAMにおいて、工具径を大きく超えるような深いポケット加工や、スロッティング加工の最初の加工において、プランジ加工は高い効率を実現させることができます。しかし、プランジ加工について、まだまだ適切な知識を持っている方は多くありません。ここでは、プランジ加工の基本的な知識や、プランジ加工におけるメリットやデメリット、CAMとの関係について、わかりやすく解説していきます。

プランジ加工の基礎知識

プランジ加工とは?

プランジ加工とは、CAMにおける研削・研磨方法の一つです。砥石を動かすのではなく、ワーク(加工対象物)を回転させて、そこへ砥石を垂直に押し当てることで削り出すことができます。プランジ加工は、トラバース加工とともに一般的な加工法ですが、軸方向への切削を繰り返せるため、びびりが原因で側面フライス加工ができない場合に用いられることが多いです。基本的には、深いポケットやキャビティ加工の荒加工に使用されますが、平面研削や研磨加工にも応用可能です。

プランジ加工とトラバース加工の違い

トラバース加工は、ワークを軸方向に往復させることで、平面を加工できる研削法です。「トラバース」とは、「横移動」という意味から命名されています。プランジ加工と比較すると、軸方向に往復することにより、加工後の面粗さが高いため鏡面加工に向いています。

プランジ加工のメリットとデメリット

メリット

スピンドルの回転に沿って切削抵抗が発生するため、非常に動力効率および生産性、そして静穏性に優れています。また、動力効率が良いということは、工作機械のスピンドルに対してのダメージも少なくなるため、負担が軽減されます。

デメリット

深い穴やキャビティ加工をする際には、チップが排出されにくくなることがあります。そのため、切りくずを排出させるための穴などの工夫が必要となります。そのため、加工条件が良好であるならば、フライス加工などの方法が推奨されます。

プランジ加工とCAM

従来のCAM

プランジ加工は、高能率加工ができることから注目度が非常に高かったです。しかし、対応CAMは多くありませんでした。そのため、ドリル加工を利用したプログラムを作り、フランジ加工後には、工具をワークから引き離すなどの処理が必要でした。フランジ工具を最大限活用できなかったため、実用レベルに至っていませんでした。

フアクトのCAD/CAMソフトウェア

FeatureCAM

FeatureCAMでは、3次元CADデータを用いてプランジ加工を設定することが出来ます。
加工深さは、CADデータを参照しているので、容易にプログラムを作成することが出来ます。

プランジ加工対応CAD/CAMで高効率化の実現

ワークを回転させるプランジ加工は、深いポケット加工やキャビティ加工に優れている、高能率であるという点で注目されています。ただし、従来のCAMでは対応ができないことが多く、実用レベルに達していませんでした。FeatureCAMの導入を検討し、プランジ加工の最大限活用を実現してみてはいかがでしょうか?

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