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ネスティングの目的とは?複雑な作業はソフトウェアの導入で自動化を
最終更新日:2025.08.23 / 公開日:2018.08.17
ネスティングは板金部品から部品を切り出す際に、歩留まりや設計変更などを考慮して設計されます。
近年、作業工数を削減し効率よく進めるために、CAMなどのソフトウェアを活用することが増えてきました。ソフトウェアを導入することで、干渉や軌跡の検討など、ネスティングを効率よく進めることができます。
ここでは、ネスティングの目的や課題、ネスティングを自動で行うメリットに加え、おすすめのソフトウェアを紹介します。
ネスティングの基礎知識
ネスティングとは?
製造業におけるネスティングとは、主に板金加工や切断・溶断工程で使われる専門用語で、1枚の材料板から複数の部品を効率的に切り出す配置設計のことを指します。
パズルのように、異なる形状の部品や同じ部品を複数、材料の無駄を最小限に抑えながら配置していく作業になります。
ネスティングでは、鋼板だけでなく、木材、布地、複合材料など、さまざまなシート状の材料を切断・加工する際に広く用いられます。
ネスティングの目的
ネスティングをする一番大きな目的は、歩留まりの向上です。
歩留まりとは、材料からどれだけ無駄なく製品が作れるかを示す割合のことで、ネスティングによって材料の無駄(スクラップ)を減らすことができ、コスト削減につながります。
同時に、生産品質の安定性を高め、加工時の歪みや熱影響を抑えて部品精度を向上させます。
また、CAD/CAMソフトウェアを活用することで設計変更への柔軟性が生まれ、迅速な最適化が可能になるほか、金型を使用する場合は負荷を均等に分散させて金型の強度と寿命を向上させます。
これにより、材料のセット回数削減や加工時間の短縮が実現し、総合的な生産性の向上に繋がります。
ネスティングにおける課題
工場により切削する材料を置くステージの大きさが異なる・部品の形状が同じでも切削する材料が異なるなどのさまざまな制約があるため、手動で行うとかなりの工数を必要とします。
また、ネスティングのソフトウェアも使い勝手がニーズと異なっている場合や、作業者の習熟度によってはデータ化するまでに工数がかかる場合もあります。
近年は自動ネスティングが主流に
ネスティングは、従来CADオペレーターが手動で部品を配置していましたが、近年ではこれをソフトウェアが自動で行う「自動ネスティング」が主流となりつつあります。 自動ネスティングでは、材料のサイズや部品データなどを入力するだけで、コンピューターが材料の無駄を最小限に抑えた最適なレイアウトを自動的に生成することができます。
これにより、熟練を要する手動作業に比べて作業時間を大幅に短縮できるだけでなく、ヒューマンエラーの削減や、常に安定した高効率なネスティングを実現することが可能になります。 生産性の向上とコスト削減に大きく貢献し、現代の製造業に不可欠な技術となっています。
自動ネスティングソフトウェアの主な機能例・導入メリット
自動ネスティングソフトウェアの導入によって、作業の効率化や精度向上が期待できます。ここでは、自動ネスティングソフトウェアの主な機能例、製造現場での導入メリットをご紹介します。
主な機能の例
- ・切削する材料サイズや部品の形状、余白などの条件を入力するだけで簡単にネスティングが可能
- ・材料の余白部分を使った部品レイアウト、領域分割・複製したレイアウトの検討
- ・切削軌跡のシミュレーション、エンドミルやミルの支持部と材料との干渉検出
- ・上流工程で作られたCADの部品データを中間ファイルとして読み込み
導入メリット
誰でも簡単にネスティング操作が可能
ネスティング作業は従来、熟練者の経験や勘に頼る部分が多く、新人や非熟練者にとっては難易度の高い工程でした。しかし、ソフトウェアを活用すれば、作業内容をテンプレート化し、一定の操作手順に沿うだけでネスティング作業が完了できるようになります。
自動レイアウトで工数削減
自動ネスティングソフトでは、CADデータを取り込むと同時に、自動で部品配置の最適案を生成できます。これにより、従来は時間をかけていたレイアウト検討や部品の位置調整などの作業が大幅に短縮され、全体の工数削減につながります。
歩留まりの良い部品レイアウトが実現可能
ネスティングの大きな目的の一つは、材料の無駄を減らして歩留まりを最大限に高めることです。自動ネスティングソフトを活用すれば、部品の形状や配置パターンを解析し、最小限の端材で最大限の部品数を切り出せるよう最適化を行います。
3次元シミュレーションが可能
製造工程では、単に2次元的に配置するだけでは把握できない干渉や重なりなど、立体的な問題も多く発生します。自動ネスティングソフトには、こうした立体的な検討を行うための3次元シミュレーション機能が搭載されているものもあり、実際の加工状況に近い状態で事前検証が可能です。
ネスティング関連機能を備えるおすすめソフトウェア
FeatureCAM
AUTODESK社の製品で、AUTOCADとの互換性がよいCAMです。作業者が加工方法に習熟していなくてもNCパスの作成ができます。
機能詳細:
- ・穴やボス、座ぐりなどのフィーチャーに対して軌跡パスが読み込み済み
- ・面取り部分、干渉回避などを自動認識
FF/eye
ハイエンドCADの代表格であるNXベースのCAMを用いることで、高品質な設計検討を行うことができます。
機能詳細:
- ・穴やボス、座ぐりなどのフィーチャーに対して軌跡パスが読み込み済み
- ・面取り部分、干渉回避などを自動認識